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中古ドメインから301リダイレクトは止められない?止めたらどうなる?
中古ドメインは検索順位を上げるのに効果的だと言われます。
中古ドメインの最大の欠点は、ドメイン名を自由に決められないことです。
それを避けるために、中古ドメインのドメインパワーを引き継いで新規ドメインにリダイレクトする方法が知られています。
このリダイレクト手法は『301リダイレクトするとドメインの評価がリダイレクト先に引き継がれる』という仕組みを利用するものです。
しかし、301リダイレクトし続けるには中古ドメインと新規ドメインの2つのドメインを契約し続けなければならない欠点があります。
この記事では中古ドメインの301リダイレクト手法の方法や問題点についてご紹介します。
中古ドメインの使い方や正しい選び方については別に記事を書いていますので、そちらをご参照ください。
中古ドメインから新規ドメインに301リダイレクトする手順
中古ドメインから新規ドメインに301リダイレクトする手順は以下の手順で行います。
- 中古ドメインでペラサイトを作る
- Googleがインデックスするのを待つ
- 新規ドメインに中古ドメインをリダイレクトする
ドメインの301リダイレクトはいつまで続ければいいのか?
Googleのジョンミューラーは「最低でも1年間リダイレクトを継続しておけば、解除してもいい」といっています。
しかし、301リダイレクトを外すと『旧URLにアクセスしたユーザーが新URLに転送されなくなることに加えて、旧URLに与えられていた検索エンジンの評価、たとえば旧URLに張られている被リンクの価値は新URLには引き継がれなくなってしまう』というのが事実です。
つまり、中古ドメインから新規ドメインに301リダイレクトし、中古ドメインの評価・バックリンクなどを継承したいのであれば、基本的にはリダイレクトは外してはいけないのです。
ミューラー氏は「最低でも1年間リダイレクトを継続しておけば、解除してもいい」と言っている。この部分だけを切り取ると、1年経てばリダイレクトを解除しても大丈夫だと解釈してしまう。
しかし必ずしもそう単純なことでもない。ミューラー氏の発言の背景を説明する。
ミューラー氏は「1年」と言っているが、大前提としてリダイレクトの効果があるのはリダイレクトが有効なときだけだ。いったんリダイレクトを解除すれば、旧URLにアクセスしたユーザーが新URLに転送されなくなることに加えて、旧URLに与えられていた検索エンジンの評価、たとえば旧URLに張られている被リンクの価値は新URLには引き継がれなくなってしまうのが実情だ。
https://webtan.impress.co.jp/e/2019/01/25/31633
過去に301リダイレクトの履歴があるドメインでもドメインパワーは失われない
中古ドメインを物色していると、Wayback Machineで301リダイレクトされた履歴があるドメインをよく見かけます。
そしてそのようなドメインはバックリンクやDA、PAなどの指標から優良なドメインに見えても、長いこと契約されず放置されていることが多いです。
リダイレクトの履歴がある中古ドメインは避けられる
理由は簡単で、リダイレクトの履歴があるドメインは避けられているからです。
バックリンクを多数獲得し、リンク元の評価が高いドメインであっても、中古ドメインに301リダイレクトの履歴があるとドメインパワーが失われたと考える人が多いのです。
そのようなドメインはもともと素性の良いドメインであっても手垢がついているため人気がありません。
リダイレクトの履歴があっても被リンクは引き継がれる
でも、私の考えは違います。
中古ドメインは301リダイレクトが外れるとリダイレクト先とは関係が無くなります。
リダイレクト先のドメインには、中古ドメインが持っていた被リンクやドメインパワーなどは引き継がれなくなるはずです。
そうであれば、301リダイレクトの履歴がある中古ドメインであっても、中古ドメインとしてドメインパワーを使うことができます。
サーチコンソール|過去に301リダイレクトされていた中古ドメインでも被リンクは検出される
もし、Googleのミューラー氏が言うように、301リダイレクトを1年間後に外しても問題ないという発言を真に受けるのであれば、その被リンクはリダイレクト先に永久に引き継がれると考える人が多いと思います。
しかし、それはあり得ません。
つまり、中古ドメインにもともとあった被リンクは301リダイレクトが外れたらGoogleにとっても301リダイレクトは無いものと扱われるということです。
301リダイレクトの履歴はその中古ドメインの価値を下げない
優良な被リンクがあり、権威性の高い中古ドメインであっても過去に301リダイレクトの履歴があるものは、期限切れで放出されて再取得されていないことが多いです。
何度も申し上げている通り、中古ドメインで301リダイレクトされているものは避けられ風潮があり、その中古ドメインの人気は下がります。
しかし、被リンクが汚れてスパムスコアが高くない状態であれば、その中古ドメインは元のパワーを保っていると考えて問題ないと考えます。
そう考えると、301リダイレクトがあるという理由だけで避けていた中古ドメインも選択肢の一つとなり、通常価格で流通している中古ドメインにも有望なドメインが多く含まれていることがわかります。
中古ドメインからの301リダイレクトはドメイン維持コストが2倍かかる
中古ドメインからの301リダイレクトは、リダイレクトを外してしまえば効果が無くなります。
そうなると、新規ドメインと中古ドメインの2つを維持しなければならなくなり、維持コストは2倍です。
中古ドメインのリダイレクトに意味がなければ、手放して維持コストを下げる必要があります。
リダイレクト先のドメインが成長してアクセスが増えてきた
A/Bテストをして、リダイレクトを外しても検索順位に変化が無いのであれば、中古ドメインからのリダイレクトを外して放出していいでしょう。
中古ドメインからリダイレクトするやり方でSEO対策したもののサイトが全く成長しない
その場合は、中古ドメインに価値・効果が無いわけですから、早々にリダイレクトを外して中古ドメインを放出、新規ドメインだけ残す方が良いと思います。
まとめ
中古ドメインは一般の人も利用し始めており、中古ドメイン販売業者の宣伝も目立つようになってきました。
中古ドメイン自体を利用するのは悪いことではないです。
なぜなら、ドメインは賃貸住宅と同じなので住人は変わるのが当たり前だからです。
中古ドメインだからGoogleが嫌うか?といったら未来永劫あり得ない話だと思います。
中古ドメインでサイトをまじめに運用するのであればSEO的には何の問題も起きないと思います。
ただし、中古ドメインは手垢が付いたドメインです。
中古ドメインで運用していたサイトの内容や評価をGoogleは覚えています。
そのサイトの評価が中古ドメインの評価になりますから、新規ドメインより効果がある場合もありますし、逆にマイナス効果となる場合もあります。

コメント
コメント一覧 (2件)
大変勉強になりました。
取得して利用する中古ドメインにリダイレクト履歴があれば、そのまま使うのではなく、その中古ドメインを取得後にリダイレクトを削除するのでしょうか?
また、どのようなやり方でリダイレクトを削除できるのでしょうか?
よろしくお願いします。
過去に中古ドメインにリダイレクトの履歴があったとしても、ご自身で取得した時点でリダイレクトは解除されています。
答えとしては、過去のリダイレクトは削除されているので何もしなくてよい、になります。